サロン&スタイリストレポート

  • #08 森 武志 様 [Bonheur(大阪梅田)代表]

    手荒れ対策はきちんと行いつつ、お客様に「選ばれる」美容師を育成することが、離職率を下げるためには不可欠。

    手荒れには長年悩まされてきた。だからこそ、予防策には人一倍気を遣っている。しかし長期的に考えたとき、本当の意味で離職を防いでくれるのはお客様の存在だと思う。
    技術や知識を向上させるだけでなく、もう一歩先の「お客様に選ばれる美容師」を目指すことが、結果的に手荒れを離職の原因にしないことにも繋がっていく。

  • #01 小林 尚希様[AW 代表取締役]

    根性論では人は育たない。自分のサロンを誇りに思えるサロン文化こそが、手荒れを減らす特効薬になる。

    手荒れが無くなることはない。けれども、手荒れの多いサロンと少ないサロンには決定的な「サロン文化」の違いがある。スタッフが誇りに思えるサロン文化を醸成するために、技術だけではなく感性も高めていき、魅力的な美容師の育成に努める。
    コミュニケーションを密に取り、休憩を増やし、非効率な夜練はやめる。スタッフが働きやすい環境こそが、手荒れを防ぐサロン文化への近道であり、業界全体にこの流れが広まってほしいと願っている。

  • #07 原 朋之様[carta オーナースタイリスト]

    目指したのは「離職しなくてもいい環境づくり」。そのためには徹底的にスタッフの声を聞き、応えること。

    「離職しなくてもいい環境づくり」を作り上げるために、スタッフの想いに応え、それを実現させることに専念した。シャンプーで手荒れがひどくなるスタッフがいれば、マツエクという新業態を展開して、手荒れしにくい環境を作ってあげる。スタッフの想いが叶うなら、飲食店だっていい。
    オーナーと店長がスタッフにとことん向き合い、居心地の良い環境を作り、お客さんに還元する。その好循環は、「離職率ゼロ」の記録を延ばし続けていく。

  • #06 中野 亮様[LAPENSEE 取締役/エリアマネージャー]

    「スタッフ自身が商品」と言っても過言ではない美容業界で、その「商品」を守り、育てるための、食事を軸とした育成メソッドについて。

    美容業界は「人ありき」。スタッフ自身が商品となりうるこの業界だからこそ、大きな夢を抱いてやってくる彼らの夢が手荒れでついえてしまわないように、多角的に取り組んでいる。
    シャンプーで手荒れがひどくなるのなら、シャンプー時に使っても違和感の無い手袋を探しだし、導入する。不規則な食生活が原因ならば、グループ企業の飲食店で栄養価の高い食事をスタッフたちに安く提供する。「スタッフを守る取り組みがこれだけある美容業界の未来は明るい」ということを、もっと学生たちに知ってもらい、夢を抱いてこの業界に来てほしい。

  • #05 吉井 亨様[nvy 代表]

    職業柄、絶対に手は荒れる。大事なのは、手が荒れたときに一人ひとりの症状にどう向き合い、いかに柔軟に対応できるか。

    スタッフの手が荒れた時に、その原因がシャンプーのしすぎによるものなのか、ストレス性のものなのか、コミュニケーションを取りつつ判断し、柔軟に対処できるようにしている。
    美容師である以上、手荒れは絶対に起こると思っておいた方がいい。大事なのは、その手荒れを離職に結び付けないこと。そのためには、シャンプーを他の人に変わってもらってもいいし、3年のカリキュラムを4年に延ばしてもいい。そういった引き出しを持っておくことが、今後のオーナーや店長には求められてくる。

  • #04 岸内 寿夫様 [luve heart’s And Be + Eclat Director/Spanist & gram Owner]

    手荒れ対策は、ストレスと疲れをコントロールできる環境づくりから。

    シャンプーやヘッドスパを続けつつも、いかに手荒れを治していくか。20年以上のキャリアを持つスパニストの答えは、手袋を着けながらの施術で悪化を防ぐ「対症療法」と、疲れやストレスを減らすために睡眠時間を死守する「根治療法」の両輪で、組織ぐるみで手荒れに立ち向かうこと。
    一番重視すべきは、「お客様にどれだけ還元できるか」。手袋有りのシャンプーレッスンも、8時間労働を守るためのカリキュラム作りも、全てはお客様の満足のために編み出したもの。「お客様のための手荒れ対策」が業界に浸透すればと思っている。

  • #03 篠原 聡様 [MUEbelle(恵比寿) 代表&TOP STYLIST]

    「お客様に誠実であること」が結果的に手荒れ対策になると思う

    手荒れを防ぐための対策は、特には行っていない。ただ、コスト削減のためだけの業務用シャンプーをやめ、お客様一人ひとりに合ったシャンプーやスタイリング剤を使うことにはこだわっている。
    安価で画一的な商材を使わず、コストを上げてでも良いものを使うことが、回りまわって手荒れの軽減に繋がるし、そうやって美容業界の価値を上げていくことが、ひいてはお客様の満足度向上にも結びついていく。「お客様に誠実であること」に勝る手荒れ対策は無いように思う。

  • #02 山崎 大介様 [ESPER(南青山) 店長&TOP STYLIST]

    サロンとして最も大事なのは「お客様が何を求めているか」

    「手荒れしないこと」を重視するから、手荒れが原因で辞めるスタッフが出てくる。それよりも大事なのは「お客様が何を求めているか」ということ。お客様の要望を満たせるのであれば、例えば手袋をしたままシャンプーしてもいいはず。
    手荒れしやすい子の中には、接客が得意な子も、メニュー企画が上手い子もいる。それぞれが自分の強みを活かせる仕事をすることで、ピラミッド型でない、円のようなチーム作りを進めている。それが、ESPERとしての手荒れに対する取り組みにもなっている。